先日、みなとみらいに食事に行った際に立ち寄ったくまざわ書店で見つけた『クレイジーダイヤモンドの悪霊的失恋』。荒木飛呂彦氏の全国民が知っているジョジョの奇妙な冒険の、別著者によるスピンオフ作品。漫画化されていました。3巻まとめ買い。やっと読み始め、そして読み終わりました。
おそらく、作品紹介ページに載っている程度ですが、登場人物と設定についてネタバレに注意してください。
舞台は杜王町。第4部開始直前の話になります。第3部終わりから第4部開始の間には、10年程の時間の経過があります。高校生だった空条承太郎が大人になっていましたよね。ジョセフなんか10年とは思えないほどのお爺さんになっていましたけれど。
登場人物は、ホルホース&ボインゴコンビ!と仗助。それ以上はネタバレになるので書きません。
他の著者によるジョジョスピンオフは、他にも「恥知らずのパープルヘイズ」や「THE BOOK」などがあります。「THE BOOK」は小説で読みました。悪くはなかったです。いずれにしても、荒木飛呂彦氏の原作ジョジョに対するリスペクトはしっかりあると思います。
幕間のストーリは、いいとこ取りでやりたい放題にできるといえばそのとおりなんですけれど、この『クレイジーDの悪霊的失恋』は、とても感動しました。荒木飛呂彦氏だって、漫画に描いている以上の世界や登場人物の物語をきっと想像しているでしょうけれど、それを作品化するには多くのハードルがあることだと思います。ですから、あえて他の著者が二次創作するというのはありだと思います。もちろん、それを原作者がどう感じるかは別物ですし、原作愛のある読者が受け入れるかは別問題ですけれど。たくさんのジョジョファンが、きっと文章化していないにしても心の中ではスピンオフを想像しているかもしれませんよね。
私だったら、川尻早人のその後を知りたい。でも、川尻早人はスタンド使いじゃないのにあの精神力があったところに最大の魅力があったから、スピンオフでスタンドを発現させるなんてチープなことだけはしたくない。それが私なりの原作愛ね。でも、人によってはスタンド発現した川尻早人を見てみたいと思う人だっているでしょう。人によって、さまざまな二次創作があるでしょう。
私にとって、『クレイジーDの悪霊的失恋』は、とても満足のいく作品でした。荒木飛呂彦氏のホルホース愛をしっかり継承していると思いました。原作のホルホースのありのままでありながらも、しっかりかっこよかった。題名からすると東方仗助が主人公のようですが、私はホルホースが主人公だと感じました。でもジョジョらしい、一人ひとりの世界線の描写がしっかりあったと感じます。
ジョジョファンに、ぜひ、読んでほしい。
コメント