日本語の特殊性

日記

 最近SNSやYouTubeなどで、「日本語が言語学的に世界でも高難易度の言語だ」というものを目にします。助数詞の多さとか、同音異義語の多さとか、確かにおもしろい気づきがたくさんあります。

 日本語は確かに特殊だと思います。でも、だからといって外国の人が日本で困ることはあまりないのではないかと思います。

 たとえば、日本語は「主語がなくても文が成立してしまう」などもよく言われます。あるいは「像は鼻が長い」のように、主語が2つあるような文も成立してしまいます。「買い物に行く」「スーパーへ行く」「スーパーへ買い物に行く」といった、用件や場所によって助詞が変わるようでいて、これを適当に使っても、日本人には文意がほぼ間違いなく伝わります。「スーパーに買い物に行く」と言っても伝わります。書いた文章で「わたしわ、アメリカ人です」と書いても平気で伝わります。「ご、し、さん、に、いち」と数えても伝わります。

 そう、伝わるんです。

 蟹を1匹2匹と数えようが、1杯2杯と数えようが、なんなら1つ2つと数えようが、伝わります。

 ゾウを1つ2つと数えたら「おや」と思うかもしれませんが、伝わります。「動物園 ぞう 1みた」と言ったって伝わります。助詞を抜かしても、おそらく「1のぞう、みた、動物園」と順番を変えても伝わります。

 日本語は、正しい文法がありますが、正しい文法を伝わらなくても、日本人には伝わるんです。加えて言えば、逆に文法による助詞だけが合っているだけでも多分日本人には伝わります。現在形や過去形などがめちゃくちゃでも、取り入れた言語の適当な理解だけで文意を読み取れます。「Zooで1エレファントみた」とか、「1エレファント I see zoo 昨日」とかでも伝わります。

 ですから、強いていうなら、外国人同士が日本語で会話をするのは難しいだろうということです。

 日本は、音声言語だったものに、輸入した漢字の意味を当てはめて、和語と漢語があります。ひらがな、カタカナ、漢字を使い分けられるのは、たいしたものだと思いますが、そもそも途中にルー大柴のように英語を混ぜたって、日本人同士なら伝わります。外国の言葉でもなんでも平気で融合できるんです。ソシャゲのキャラが使う中2病的な必殺技名だって、なんて読むのか日本人でもわからない(なんなら、開発者も読み方考えてないのではと思ってしまう)んです。でも、雰囲気を共有できるんです。

 本気(まじ)でグレートだぜ。って感じですね。

 私が思うに、日本人は言語能力が高いのではなく、思いを受け取る力が高いんですね。だから、日本人は外国語の習得が難しいんです。

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