夏休み前さいごの登校日でした。本校は2学期制なので終業式があるわけでも成績表をわたすわけでもありません。とにかく安全で楽しい夏休みを過ごしてほしい一心です。
さて、夏休みの宿題ですが、3年前くらいから個に応じた復習のすすめを出すようにしています。余裕のあった年は、共通課題のほかに、個に応じた課題を綴じ込んでいました。
夏休みの宿題を選定・作問するのもなかなか大変なことです。私は保護者がそういうことを感じるのかどうかよく分からないのですが、「学年で逆転が起きないように」と宿題の量について制限があります。でも、たとえば1年生だと1枚に載せられる文字の量に限界がありますから、どうしたって枚数は増えてしまうと思います。学年が上がると教科の数が増えていきますが、必ずしも全ての教科から宿題が出るわけでもありません。どこかの学年あるいは学級だけで著しい量の違いがあったら確かに組織的でないなと思いますが、そんな簡単に「枚数」などで決めていけるものではないと、個人的には思っています。
今年は4年生の担任。プリントはA3裏表で5枚程度。3けた×3けたのかけ算とか、割り算の筆算などを学習したのですが、そこに必要量を盛り込むのは無理があります。今回はそこに関しては「各自の復習課題」に盛り込むことにしました。計算力がしっかりある子にとっては、一瞬で終わる1枚になってしまうし日々の宿題で出している1日分と大差なく意味があまりないし、ドリルが必要な子にとっては、そこに盛り込む量では全く足りないので。
せっかくの夏休みなので、普段はなかなか取り組まないような問題に取り組んでほしいという思いがあります。これまでに学習したことを合科的に解決する課題とか、親と一緒にああだのこうだの言いながら取り組む珍問とか。
というわけで、今年は学年の先生にお願いして、1人1枚自分らしくかつ子どもたちにつけてほしい課題にコミットするものを作問してもらいました。三者三様な問題ができて、私としてはとっても楽しかったです。
初任校のときは、自作の宿題をたくさん作っていました。自分の過去の体験談をもとにした国語の読解問題や、非連続テキストの読み取りと自分の考えを記述する活用問題など、いろいろと。自作の問題って、その年その年で少しずつマイナーチェンジしても、教員人生でずっと使っていけるんですよ。財産になるんです。「先生、この問題楽しかった!」と言ってもらえると嬉しいです。
子どもたちには、「算数の計算問題のように答えが一つに決まるものもあるけれど、社会科でこれからの自分たちにできる取り組みを考えようといった答えが一つでないものもあるよね。また、理科の科学なんて、不確かなものをいろいろな方法で確かめていくものだから、答えが見つかるときもあれば見つからないときもあるよ。」とことわりを入れて、必ずしも一意の「正解」があるとは限らないことを伝えてわたしました。
「〜について、お家の人に聞いたり、本やインターネットで調べたりして、意味を理解しよう」といった問題もつくったので、ずっと机に向かっているのではなく、あちこち動き回って取り組んでもらえたらいいなと思います。
ちなみに、自由研究は必須課題ではありませんが、個人的には一番取り組んでほしいものです。自分が追究したいことにどっぷりと取り組めたら素晴らしいですよね。別に論述しなくてもいいので。うちの子は、セミの全種類捕獲が目標のようです。すでに数年間の経験則をもちあわせているので、戦略を練っているようです。
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