はじめに
これは闘病生活の記録として過日投稿したものです。本投稿は、2月6日にしています。
読んでくださる方が不快な思いをしないよう、患部の写真などをアップすることはありません。病気の性質上、おもしろい要素はないでしょうし、内容としてショックなことはあるかもしれません。ご理解いただいた上で読んでいただければ幸いです。また、応援していただけると嬉しいです。
昨日の様子
昨日、やっと発熱したことをきっかけに年休をいただき、かかりつけのクリニックに行きました。症状としては、年末年始に家族がかかったインフルエンザAのような感じ。コロナもインフルも陰性。でもその他のおかしいこともあったのでそれを伝えたところ、血液検査をすることになりました。結果は2日以上かかるので、2日後に電話で確認して結果が出たら再受診してくださいとのことでした。
夜中、頭もわれるように痛かったし、熱も高熱だったので、発熱後すぐに受診したために陰性になったのだろうと、今日もう一度受診しようと考えていました。
留守電からの再受診
が、朝8時すぎにクリニックの方から留守電が入っていました。聞くと「血液検査の結果から、入院になるだろうから、今日できるだけ早くクリニックに来てほしい」とのことでした。やっぱり何か異常があったのです。
昨日はどうにかこうにか自転車で行きましたが、とてもそんな気力も体力もありませんし、入院に向けてどうなるかわからないので、タクシーで向かうことにしました。
ネット予約もして行きましたが、受付で事情を伝えるとまもなく診察室へよばれました。
昨日はちがう先生でしたが、今日はかかりつけ医です。血液検査の結果の数値を示され、白血球数が異常なまでに高いことが素人でもはっきりわかりました。「大急ぎで病院に紹介状を書くので、この足でそのまま病院へ向かってください。」「今日、血液内科の初診は受け付けていないようなので、まず総合内科を受診するようにしてください。紹介状を読めばそのまま入院かどうかも判断してくれるはずです。」とのこと。
ショックとか、冷静とかそういうことは今何もありません。ただ体がつらすぎるので、言われるがままに向かうのみです。
病院到着
総合案内で受付をするのですが、用紙への記入とか、立って列に並ぶとかがしんどかった。「過去に当院を受診したことがある人は、診察券を」とのこと。30年以上前に小児喘息でかかったことがあったのですが、診察券なんてもっていないので、それは再発行手続きが必要で、受付はそれからとのこと。そうこう長い時間待って、今度は総合内科へ向かいます。ここでも初診として用紙に記入。待合でただただぐったりして待ちます。
処置室へ
診察室ではなく、処置室へ案内されました。特別な意味があるかはわかりません。
ドクターから、単刀直入に「急性白血病の疑いが非常に高いです。白血病にも種類があるので、これからすぐにいろいろ検査をします。今日から入院で大丈夫ですか。」とお話がありました。クリニックの先生からわざわざ電話をいただくくらいですし、きっと緊急性が高いという感覚はもうありましたので、はいと答えました。
ベッドに寝かせてもらった状態で、血液を大量に採取しました。その後、骨髄液の採取もありました。生体検査って太い針ぶっ刺してすごく痛いみたいに聞いていたので恐ろしい気持ちは少しありましたが、局所麻酔をしてずんっと押されたような感覚で終わりました。血小板の値がものすごく低かったので、出血が止まらないような状況になっているようです。(もちろん止血していただきました)
血液検査の数値の様子から、「急性骨髄性白血病を強く疑っています。今は、白血病の中でも治りやすい部類です。ただ、これから1〜2週間が一番命をもっていかれやすい病気でもありますので、がんばっていきましょう。」とお話がありました。正直、「やっぱり」という思いがあります。やっぱりというのは、今、命がものすごく危険な状況なのだということ。
それからストレッチャーでCTやレントゲン、心電図に心臓エコーの検査に回りました。
病室へ
検査が終わると、そのまま病室へ行きました。すぐに血小板の輸血をしました。ショック反応などが出ないか丁寧にバイタルチェックしていただいたようです。(正直もう疲れ果てていてよくわかっていません)
夕方、妻が子どもたち二人を連れて来てくれました。入院手続きなどすごく大変だったと思います。また迷惑かけちゃった。小学生以下は面会できないとのことで、今日だけ特別にエレベーター横で少し話をさせてもらいました。ゆりちゃんは最近「はたらく細胞」のアニメにハマっているので、「血小板ちゃんがあまりいないんだね〜。」とか楽しそうに話していましたが、実悠はさすがに「急性白血病」がどういうものかなんとなくわかっているようで、私としては実悠が心配です。
熱は39.8℃まで上がっていたので、氷枕を3ついただきました。枕としてと、両脇にはさむものとして。熱中症になった人の処置のようです。つらいにはつらいのですが、「これで、うーうーうなされたりもがき苦しんでいる人が家の中にいて心配」というつらい思いを家族にはかけなくてすむかと思うと、少し気が楽です。
病名宣告と入院となって考えたこと
「死ぬのがこわい」という気持ちは、正直言って、全くもっていません。そういうことを考えている余裕すらなかったのだと思います。くよくよもしていません。
でも、死んでしまうと家族がどうなるのかなどを一生懸命考えていました。保険会社にすぐに連絡した方がよいこと。1〜2週間が命の山場みたいな話と「余命宣告」とはちがうのか、それによって保険の適用も変わるだろうということ。資産に関しては手抜かりなくやってきたつもりではいますが、生命保険とかは保険会社が全部やってくれるでしょうが、銀行も相当分散していますし、証券などもあって相続の手続きなども大変そうだとか。そもそも預貯金のある銀行の全てを妻に伝えてもいないし、口座番号なども伝えていないし。SNSを故人アカウントにするか、生きているうちに削除してしまうかなど身辺整理のことばかり考えている状況でした。
仕事に関しては、めちゃくちゃ迷惑かけてしまうのは、火を見るより明らかです。申し訳ない気持ちもありますが、それよりも一緒に組んでやってきた学年の先生と子どもたちと3月のゴールテープを切れないことが悔しくて、そしてきっとすごくショックを与えてしまうだろうということが心配で。
思えばクラスの子どもたちは、いろいろ心配してくれていました。腰痛の延長線上と思っていた子もいるでしょうし、明らかに体調悪そうな私にいつも声をかけてくれる子もいました。そんな気遣いをもらいながら、立って授業をしないこともありましたし、体育でも無理な示範をしないようにできました。
無治療だと1ヶ月で死んでしまう病気
昨日、ちゃんとクリニックでインフルの症状以外の異常を、年明けくらいからずっと調子が悪い状況などを伝えて「血液検査してみないと」となったことが、病気の発見に気づけたというのが要だったと思いますが、クラスの子どもたちとのやりとりで月曜日に跳び箱の台上前転の示範をやめておいたこと、学年の先生に「病院行った方がいいですよ。」と声をかけてもらったこと、ゆりちゃんに膝の異常な内出血を指摘してもらったこと、妻に「明日絶対病院で診てもらった方がいいよ。」と言ってもらったこと、偶然?にも昨日朝発熱していたことなど、たくさんの運要素がからんで、今入院できています。
急性白血病は進行が早く、無治療だと1ヶ月で死んでしまう病気だそうです。今日は1月22日。年明けから具合が…と言っていましたが、関係あるかわかりませんが、実は12月中も出勤途中の自転車でクラクラするなということが続いていたんですよね。本当の本当にタイムリミットだったと思います。
明日命がつながっているかはわかりませんが、これが治ったあかつきには、私は「運の悪い男」ではなく「強運の持ち主」ということになります。周りの人の優しさに感謝しかありません。
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