地固め療法1回目の第1週が終わりました。ふりかえったところで、変わり映えしないのですが、1週間を終えての感想でも。
APL212の地固め療法1回目
APLは、急性前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia)のことです。病名が長いしややこしいので、人には「急性白血病」で伝えることが多いのかなと思いますが、今はみなさんネットでいろいろ調べてしまうので、一言「APLというタイプの」と添えています。
「APL212」というのは、APLの治療プロトコルの一つです。治療プロトコルとは、臨床研究実施計画書のことで、診断手順・治療手順、薬剤の用法・用量・投与期間などを示したものだそうです。医療現場は、日々進展しているわけですが、それも臨床研究の成果によるものだと、この身になって実感しています。212は2012年から始まった臨床研究のことだと思います。10年以上のデータ蓄積により、その有効性が認められているということで私にはこれが適用されたのだと思います。もちろん最新の治療プロトコルもあるようですが、データがまだ十分でないこととか海外の結果が日本人の体に同じように作用するとも限らないことなどから国内保険適用外のものがあるなどして、そちらは選択されなかったんだと思います。
以前の治療では、寛解導入療法のときに投与した抗がん剤を、地固め療法でも結構な量使っていくものだったようです。寛解導入療法で使った抗がん剤は血液毒性が高く、とくに心毒性があるということで使い続けてしまうと累積量によって心筋梗塞など心臓疾患をもたらしてしまうのです。できるだけ体に負担が少ない他の薬を研究しているということなのでしょう。
地固め療法の1回目では、トリセノックスという抗がん剤を使用します。白血病細胞をたたくと同時に他の血液細胞も全てやっつけてしまう「骨髄抑制」がほとんどおきないということで、体がへろへろになってしまったり感染症対策に厳重注意しなくてはいけなかったりするということがあまりないとのことです。したがって抗生剤投与などもなく、トリセノックスの点滴だけで終わります。5日間投与して、2日間休薬する。これを1クールと数え、5クール行うのだそうです。だから5週間の入院。
月〜金に投薬して、土日が休薬です。前回の入院中は、命の危険などいろいろ不安なことが多かったですから、ドクターがいない土日は心配でしたが、今回の入院中は外界の多くのみなさんと同じように土日は気が楽です。やっと1クール終えてほっとしています。まだ4クールもあるなんて、気が遠くなります。(もちろん、そのあとまだまだ地固め療法2、3、4と続く・・・)
元気だったか
入院した月曜日は、「病棟に何か用?」「面会の方ですか?」というくらい元気な人って感じでしたが、火曜日は天気のせいか頭痛が続き、薬の副作用なんだろうか胃のむかむかがあり、「意外とまた元気なくなるのかも」と落ち込みました。
それでも、週を通して振り返ってみれば、寛解導入療法の入院とは比べものにならないほど、元気でいる時間が多かったです。日々の階段昇降も続けています。
副作用かどうかはわかりませんが、胃のムカムカ、下痢、若干の発疹、左目の瞼がはれぼったいというものがありました。抗がん剤の副作用は、もちろん人によってどれがどれくらい出るかはわかりません。また投薬期間によってあらわれるものも変わってきます。
体重は
体重は、今のところ減っていません。前回の入院で50kgを下回ってしまいましたが、今は52kgへ持ち直しました。おちた筋肉量などを考えれば、これくらいが私の標準体重になりそうです。
逆に、これから体重が増えるとすると、ちょっと心配。体のどこかに水がたまってしまっているんじゃないかとか。むくみがないかとか気にしちゃう。
その他、ごちゃごちゃ
1週間、治療の時間以外は運動するか読書するか動画みるか、webで調べ物したりAIこねくりまわしたり。洗濯もどうにか無事に2回やりました。4日分だと80分の乾燥だときわどい(ぎりぎりセーフ)ということが分かり、無難に3日分で続けようかなと。UNiDAYSのせいで買いたいApple製品が買えずもやっているとか。職場の先生にお願いしてメールを確認してもらってご迷惑おかけしているとか。まあ、いろいろ。妻が面会に来てくれたり、毎日子どもの写真を送ってくれたりするのは嬉しいです。大部屋はカーテンで仕切られているので、外の景色は見えないし、照明がカーテンにさえぎられてちょっと薄暗くて活字を見るのが疲れるとか。ベッドの上に読書灯はあるんですけれど、なるべく寝ながらでなく椅子に座っていたいんですよね。
明日からまた抗がん剤点滴が始まります。5分の2が始まるのね。
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