生まれ変わってゆく

闘病生活

 入院生活も、もうすぐ4週間になります。明日の採血の結果で奇跡的な回復があれば、とつぜん明日退院します。

 1回目の入院のときの血液検査のデータを見ると、好中球数が130→(2日後)280→(さらに3日後)800と推移していまして、昨日の水曜日の好中球数は110だったので、いいとこ250くらいだろうなあと思っています。週明け月曜日に無事に500を超えて退院じゃないかなあと予想しています。

 細胞ですから、増えるときは指数関数的に増えていくんですよね。早く帰りたい気持ちは山々なんですけれど、好中球が少なすぎる状態で外界に出るのは、やっぱりこわいです。500だって、まだまだ危険水域じゃないですか(数日で増えるってわかっているけど)。

 爪にはっきりとした層ができています。この爪の様子は数週間前で、今は指によってあとちょっとで完全に生まれ変わる感じになってきています。

 おそらくこれは一番最初の入院のときの抗がん剤の影響じゃないかなと思っています。もしかしたら服薬していた抗がん剤のベサノイドかもしれません。髪の毛が脱毛するのと同じです。細胞分裂が早い細胞が、抗がん剤の影響を受けるのですよ。いやあ、髪の毛は抜けて生え変わるけれど、爪が抜けなくてよかったです。

 抗がん剤の影響は、骨髄抑制で今は白血球がなくなって、少しずつ回復をしてきている段階ですが、この後は赤血球に影響が出てくるようで、退院してからもふらつきや息切れなどに注意が必要になります。

 体の(骨髄内の)どこかのたった一つで起きた遺伝子転座によって生まれたたった1個の白血病細胞で、白血病になってしまうのですから、おそろしいですよね。

 さすがに一番初めに生まれた白血病細胞が、体のどこか奥底で生まれたのだとしても、寿命で死滅していることでしょう。でも、そこから分裂に分裂を繰り返した白血病細胞たち全てを殺さない限り、また増え始めてしまいます。分化ができていない白血病細胞に再度分化のスイッチを入れる薬、増殖を阻害してアポトーシスに導く薬など、APLには特効薬があって本当によかったなあと思いつつ、これだけ苦しい思いをして治療をしているので、どうか体の隅々まで行き渡って、一つ残らずいなくなりますように。

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