参議院議員通常選挙公示

闘病生活

 教育公務員の「政治的中立」は、文科省の通知によれば授業に限ったことではなさそうですので、個人のブログであってもSNSであっても、特定の政党の支持や非難はNGっぽくって、書きません。

 まあ、難しいものではありますね。政策批判だとか、マニフェスト批判については、当然やっていかなくてはいけないことだと思いますし、政治的課題について言論することは非常に大事であって、思考と表現を試み続ける必要があると思っています。

 多くの方は、どこかの政党の政策・選挙公約について「全面支持」「全て同意見」なんてことはないと思います。政党内の議員でも同じことです。まっとうなことが行われているかどうかは中に入ってみなければ分かるはずもありませんが、議員のお一人おひとりについても「得意とする分野」「明るくない分野」があって、「政治で実現したい(国民を豊かにしたい)」と力を入れる分野が違い、また方向性もいろいろであって、「勉強会」も開いているところです。

 テレビばっかり見ていたり、昨今の「政治切り抜き動画」などを観ていたりすると、政治家は自分の地位や名声、利権のためばかりに活動をしていると思ってしまうのかもしれませんが、多くの国会議員はそれこそ秒単位で仕事をし続け、勉強し続け、対話をし続けています。そういう前提にたって、「国民の代表」である人を敬う気持ちを持っていることがとても大事だと私は思っています。

 政治家が選挙を道具に使っているという発想の多くは、「自分たちの地位保持のため」「利権確保のため」という印象が植え付けられてしまっていますが、政治家からしてみれば選挙期間というのは最も国民の声を聞いたり、国民に意見を届けたりするのに有効な期間です。道具というよりはチャンスとしてとらえているはずです。(無職になってしまうかどうかもあるので必死なのはもちろんでしょうが)

 そんなことよりは、国民こそ、選挙は道具なんです。「国民の代表を選ぶ」チャンスなんて、そうちょいちょいあるもんじゃないわけです。ものすごく大事な期間のはずなんですね。「自分の生活と将来を見つめること」「国の短期・中長期のゆくえを展望すること」そういった思考作業をじっくりするべき期間であって、それを国の政策に反映していくには「誰にお願いするのが一番よいのか」を考える時間です。

 代表として立候補してくれる人がいるということは、実にありがたいことです。みーんな政治家のことをお茶の間で平気で批判している中、「優秀か無能か」みたいな目で晒されることに臆することなく意志をもって国を変えようとしてくれるわけです。

 本来、候補者とは「対話」が必要です。候補者が「お願いします」と言ってくるところに、ああしろこうしろと意見するという構図は本来おかしいですよね。本来であれば、候補者のところへ自らおもむいて、「こういうことで困っている」「こうしていってほしい」などの声を届けるべきです。

 「投票する人がいない」という人に「じゃあお前が立候補すればいいじゃん」というのは飛躍があります。ですが、「あなたにはこれという政策がありますか」とか「それを候補者に伝える努力はしましたか」ということは言えるかもしれません。そして、冒頭書いたように「全ての政策に同意見」という相手ってまずいるものではありません。ここからは、各自の判断になりますね。自分が特に推したい政策で一致している人に投票すると判断する人もいるでしょうし、これだけはやってはいかんという政策を掲げている政党には投票しないと判断する人もいるでしょう。

 今は政策比較サイトとか、政党相性チェックページなど、判断のスタートラインになるものがあるので便利だと思います。

 YouTubeなどでも、候補者の言葉を直接聞くことができるのも、すごい世の中になったなと思います。切り抜き動画は害悪部分があまりに大きいと感じますが。そこらへんはリテラシーの問題かな。

 TV放送の党首討論もYouTubeで観ることができました。どこでも同じようなスタイルで、同じような政策のピックアップでしたが、それぞれを観ました。TVの場合は時間の都合があるので、発言できる党首とそうでない党首が出てしまうのもあるので、複数観ることは価値があると感じました。

 ちなみに、私は日テレの「ノーカット版」がよかったです。CM中の話がすごくよかったです。

 今は闘病中で時間があって、国会中継もノーカット版を観ることができましたが、テレビのニュースで流れる切り抜きや、YouTubeの切り抜き動画とかがいかに意図して切り取られているかというのが身にしみました。党首に対してもっている印象が「自身でもった」ものではなく「つけられたもの」ということを強く感じました。刺激的なワードだけ切り抜かれますが、「議論の文脈に全くそっていない」なんてこともノーカットで観ると気づいたなんてこともありました。

 参議院議員選挙は、とくに大きな団体の利権がらみとか、議席確保のためだけのマスコットとか、そういうことが起きやすいですよね。政治の世界では、どうしても議席数というのは重要になってきますから、政党がこれに躍起になるのは致し方ないことです。でも、国民としてはあまりそこを意識しなくていいとは思います。「議席数1の政党がどんなによいことを言っていたって、意味がない」と思う人もいるでしょうが、「短期的に政治を変えていく必要感」と「自分の描くゆたかさに近づく声を届けていく必要感」との間で判断をしていけばよいことです。ただ、「夢物語」か「実現可能性があるか」という判断は大事だと私個人は思っています。

 国会議員は「国民の代表」ですから、言論・議論が上手な人、自分の考えを明確に伝えるだけでなく、相手の考えを受け取る力とか、戦わせているやりとりが国民にとって分かりやすくなっているかなどは、大事な資質・能力だと思います。テレビで切り抜いてもらえるような刺激的なワードを入れ込むとか、揚げ足をとるとか姑息なテクニックに走る人は、正攻法の人ではないなと私は判断しています。

 まだ時間がありますから、みんなで選挙を盛り上げていけるといいなと思います。ちなみに私は、病院で期日前投票をすることができるようです。ほっ。

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