イージーオーダースーツ

日記

 8年ぶりにスーツを新調することにしました。

 今回私が利用するのは、「高島屋 イージーメード2着セール」というものです。

 海外ブランド生地などの決めうちがなければ、高島屋のオーダースーツはコスパがよいと思っています。

 と、言ってみましたが、今webで探せばたくさんのオーダースーツのお店が見つかります。それらの全てを試したわけではありませんから、もっとよいところだってきっとあるとは思います。それよりも、「スーツをオーダーするときに、あまりコスパは考えない方がよい」という感覚の方が正しいかもしれません。つるし(ハンガーにかかって売っている既製品)であれば、コスパのよいものは結構あるというのが私の経験値です。

 オーダースーツについて、おさらいしておきます。

パターンオーダー

概要とメリット

 その会社の型紙にあうサイズを選んで注文するもの。正直、吊るし(既製品)を買うのとほとんど変わりません。ウエスト調整やズボンの裾調整などは、吊るしでもやってくれますから。場所によっては、着丈や袖丈の調整もやってくれるところがあるようですが、基本的には「自分好みの生地で、決まったパタンのスーツが作れる」のがパターンオーダーです。

 まあ、逆に言えば、今どきどこの会社でも、たくさんのパタンを用意していますから、おおよその体型の人にはどれかしら合うサイズが見つかるものでしょう。吊るしで気に入ったものがあれば、一番お値打ちなのは間違いないです。上と下でサイズが違うんだよねという人にはパタンオーダーはよいかもしれません。

 一番の判断基準は、「自分好みの生地」で作れるというところかな。細かいところには手が届かず、「スーツ、オーダーした!」とはあまり言えないかも。でも、正直なところ一番無難な選択ではあります。自分で生地を選んだスーツは、きっと愛着が沸きます。

注意点

 注意点は、ちゃんとサンプルを着てみて納得してから注文することです。パターンオーダーなのですから、そのパターンを着ることなく注文するのは大失敗につながります。A体とかY体とか、4とか5とか、どこの会社にもある一般的なサイズ表記がありますが、なんといっても型紙はそれぞれの会社によって違います

イージーオーダー

概要とメリット

 調べると「パターンオーダーとどう違うのかよく分からない」となることがあるのがイージーオーダー。こちらも、それぞれの会社がもっている型紙をベースとします。

 ただ、パターンオーダーは、個人の体型に合わせて様々なところを微調整できます。肩、胸、胴、着丈、袖丈、腰、股上、股下、臀周りなどなど。ですから、よほどの特殊な体型をしていなければ、ほぼほぼ体型にぴったりのスーツを仕立てることができます

 私は、よく肩の傾きを指摘されます。右腕と左腕で、1cmほど長さが変わります。自分の姿勢を補正すればひょっとすると大丈夫かもしれませんが、服に合わせてそれができるほど実際人間は器用ではありません。私のような左右差がある場合、既製品やパターンオーダーだと「ヨレ」が出てしまうことがあります。

 フィッターと呼ばれる人が、細かく採寸してくれます。また、こちらの好みによって長さを調整することもできます。

注意点

 注意点は、まちがいなく「会社の評判を見ておくこと」ですかね。イージーオーダーとフルオーダーは、よほどオーダーでスーツを仕立てることに慣れている人、自分の体型をそれこそメジャーで事細かに熟知している人でなければ、フィッターの力量・経験値がほぼ全てを決めてしまうからです。

 また、多少はオーダーでスーツを仕立てた経験があった方がよいかもしれません。そうすると、フィッターの言うがままというより、自分の好みも伝えていけますから。自分にはあまり知識がないなと自信がない人は、「このフィッター大丈夫かな」と感じたら、躊躇なくそこでのオーダーは辞めた方がよいです。決して安い買い物ではありませんから、途中でも「やっぱ辞めます」と言った方がよいです。

 イージーオーダーは、より「ぴったりフィット」を目指している人や、「部分的なゆったり」を求めている人などがおすすめです。でも、気をつけないと「着心地悪いスーツ」や「ダサいスーツ」が出来上がる可能性があります

フルオーダー

概要とメリット

 まあ、言うまでもなく「全て1から作る」のがフルオーダーです。フルオーダーにも、マシンメイドから完全ハンドメイドまであります。当然、完全ハンドメイドが一番お高いです。

 フルオーダーだと、何から何まで全て自分の体型に合わせることできます。ただ、よほどの特殊な体型をしている人でなければ、私はイージーオーダーで体型補正はほとんど可能だと思います。それよりも大きなメリットは、型紙にないようなスーツを作ることができるという点です。

 パターンオーダーもイージーオーダーも、サイズ感はほぼ取り揃えています。その他「ブリティッシュ」「ミラノ」「ナポリ」あたりのデザインを取り揃えています。伝統的なものや流行のものなどですね。でも、ほとんどの会社が3つか4つのデザインになります。フルオーダーであれば、極端に言ってしまえば、自分のオリジナルのデザインのスーツを、テーラーさんと一緒に作っていくことすらできます。(センスがないと、えらいことになりそうですけれど)

注意点

 注意点は、イージーオーダーと同じです。フィッターというかテーラーの腕に全てがかかっています。テーラーさんと馬が合うかどうかで、オーダーするかどうかを決めるのが一番です。ですから、私だったらですけれど、フルオーダーするなら個人営業のテーラーに行きます。


高島屋のイージーオーダーイベントに行ってきた

 高島屋のオーダースーツは日常的にやっているようですが、季節ごとに「イージーオーダー2着セール」というイベントを実施しています。「2着もいらん!」という人には無縁のイベントです。また、スーツ専門店より、明らかに生地の数も限られています。イベント会場に反物として架かっており、それを実際に見ながら選んでいきます。まあ、スーツ専門店のパンチブック(生地見本帳)見てもなかなか仕上がりのイメージって持てませんけれどね。反物で肩がけしてみるとイメージがぐっと湧いてきます。また、イベントなので、「売り切れ御免」です。基本的に予約しないといけませんが、生地はどんどん売れていってしまうので、なるべくイベント開催中の早い日に行った方がよいです。

 高島屋のオーダースーツで私が気に入ったのは、フィッターがしっかりしていたということです。だいたいおじいちゃんなんですけれど、百貨店で多くの客層をずっとフィッティングし続けてきただけあると思います。若干強気で「これくらいの長さないと」などアドバイスしてくれますから、私のように「着丈短くしたい」と思っている人はしっかりそれに受け答えできるくらいでないと押されると思います。(まあ、押された方が、一番ダサくないスーツに仕上がると思いますけれど)

 今回は、袖丈をもう少し伸ばすように言われました。私はカフスボタンが好きなので、それがしっかり見えるようにしたくて前回はかなり袖丈を短くしてもらったのですが、まあ、歳も歳ですしあんまりデザイン主張しすぎるのとダサくなりますからね。袖丈と着丈を2cmほど穏やかにしました。それでも着丈はフィッターのおすすめより2cm短いです。背面のおしりの部分が隠れるのが普通なんですよね。

 フィッターの人には「8年前と、全然体型が変わらないのね」と言われました。でも、8年の間に、提携している工場が変わったそうで、型紙が変わったのでそれに合わせて、改めて採寸し、調整してもらいました。

 今回も三揃です。ベストはオプションなので1着につき11,000円かかります。今回は2着合計で12万ほどになりました。高いですか?他、web上で様々なお店が出てきて「2着で5万円から!」みたいのよくありますけれど、まず三揃価格ではないですし、最安値の生地はたったの数種類からしか選べなかったりします。普通に自分の気に入る生地を選び、同様のオプションを選んだならば、おそらくこれくらいの価格かそれ以上になると思います。私が今回も高島屋を選んだのは、フィッターがしっかりしていると感じてすでに2回オーダーしており、自分の満足いくスーツが仕立てられているからです。

 絶対!ではないですけれど、おすすめではあります。私がかかった費用を参考にしてみてください。

いつかは、フルオーダー

 最後に、私が一番気に入っているスーツは、ブランド生地で作ったスーツでも、この高島屋スーツでもありません。ハンドメイドでフルオーダーで仕立てていただいたスーツです。ほんとに「完璧」です。日常使いするスーツにはあまりにもったいないですから特別なときに着ています。一生物ではありますが、いつかもう1着仕立ててもらいたいです。

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