感覚って全然ちがうから

日記

 妻とフレンチランチしてきました。ご近所に2つフレンチレストランがあって、家に一番近い方は予約が間に合わなかったので、ほんのちょっと先の方に行きました。

 手前のフレンチレストランは、以前はミシュランに登録されていた有名なお店で、ご主人がなくなられてからはお弟子さんがシェフを引き継ぎました。以前は子ども入店禁止だった気がしますが、今は子連れOKになっています。(とはいえ、席に座っていられないとか、最低限のマナーが躾けられていることは、親が料理を楽しむためにも必要でしょうが)

 今日行ったフレンチレストランは、さらにご近所に愛されるお店。フランス料理ではとてもリーズナブルです。ランチコースだと3,500円から選べます。なんとディナーでも4,700円からあって驚きです。

 夫婦経営のお店で、奥さんが給仕をしてくれます。静かに淡々とといった感じです。ご主人はシェフで、厨房からは出てきません。お店によって接客の仕方はそれぞれですよね。私は落ち着いていて、自分たちの時間が続くので、こういうのも好きです。

 前菜からかなりのボリュームです。胃が小さくなっている私は、コースを完走できるかちょっと不安に。スモークチキンなんて、久しぶりに食べました。夏らしく冷たいジュレがあって、涼しげ。

 スープはカリフラワーの冷製スープということでしたが、ビシソワーズという感じ。玉ねぎの甘みが通り抜けていきます。

 メインディッシュは私と妻で別々のを頼んで、途中で皿を回して半分こなども全然OKなお店です。ヒラメのマッシュルームホワイトソースがけ、山形豚のガーリックステーキ。どちらも美味しかったけれど、お肉料理の方が好みだったかな。

 デザートもおどろく大きさです。4つから選べましたが私はプラムのタルトにしました。シナモンとの相性も抜群。

 今日は二人だけの話をしよう、子どもの話はまた別にって意識していたつもりなんですけれど、二人で話しているとやっぱり子どもたちの話になっていました。まあ、私の病気の話をしても仕方ないですし、どうしてだか今後のキャリアの話とかになってしまうんですよね。

 夕方、散歩に出かけました。ゆりが昨日から「さんぽにいくなら、あそこ!」と言っていた富士山が見える場所まで。階段をめっちゃ昇るので、もうヒーヒーです。

 病気する前は、私、歩くのがめちゃくちゃ速かったもので、いつも人のペースに合わせて歩いていましたが、今はとにかく「待って〜」という感じ。どこの誰よりもゆっくり歩きます。というかそれしかできません。老人になったら、どこへ行くにもこんなペースなのかなあって。私が日々ものすごく速歩きなのは「移動時間がもったいないから」だったんですね。子どもの頃からずっと変わっていません。中学の登下校はだいたい走っていたし、塾に行くのも買い物に行くのも。友達からも「街で見かけるといつも走っているよね」と言われてしまうくらい。今、外は暑いですけれど、ゆっくり歩けば歩くほど、暑い場所にいる時間が長くなって大変。これは不自由なものです。春の散歩は「ゆっくり景色を見て歩くのもいいな」なんて思っていましたけれど、そうも行きませんね。

 同じ場所で同じ目的を持っていても、そこで感じるものは人によって全然違うんですよね。これって教室の子どもでも同じこと。どこにでも当てはまること。「生まれてこの方、ほとんど病気したことない」って人が、病気してどれだけ苦しいか分からないってのもありますけれど、たとえ「風邪」でも人によって症状の出方や重さがちがったりします。

 「自分はなったことないから、その感覚は分からない」というものについては、推しはかろうとしますけれど、「ああ、たかが風邪でしょ」みたいに、自分も同じ経験をしている人だと、相手の感覚をないがしろにしがちです。人の主観を大事にすると、世の中が回らないという思いから根性論って出来上がるのかもしれませんけれど、可能な限り主観が尊重されて困らない世の中になっていったらいいなあと思うのでありました。

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